ローバーmini cooper のオイル下がり [Mini メンテ]
97年式 1.3 インジェクション クーパー走行78500kmのM/T サーフブルーの可愛いmini
4年程前から当店でメンテナンスさせて頂いてますが、最近やたらとオイルが減る!
4千~5千km以内で交換させて頂いているもののドレンから出てくる廃油の量が3.5L出るかどうか
通常4.5L以上は出るはずが1L以上も少ない、2年程前にミッションのシール類の交換をしてから
オイル漏れは無くなっているのに、かなりのスピードで減ってしまう!
冷間時エンジン始動直後はマフラーからモコモコ白い煙
明らかに燃焼室内にエンジンオイルが入って燃えてます。少し前から傾向は有りましたが
ここにきて急にひどくなってきた様ですね。マフラーエンドにも煤けた燃えカスが、、、、!!
新車から14年も経っていればバルブステムシールも限界にきているんでしょう。
ピストン回りも診たい所ですがオーナー様のご都合もあり今回はシリンダーヘッドのみ分解作業を
やらせて頂きました。
ヘッドを下ろした所、ピストンヘッドやシリンダートップにべっとりこびり付いたカーボン類
これはヘッドを内側から見た所、やはりかなりのカーボン、オイルの燃えカス!
特に写真左側3番4番シリンダー側がひどくオイルが入り込んでいたと思われます。
そもそもこのお車ラジエターの冷却水が漏れてもないのにどんどん減る??
ラジエターに水を口までいっぱいにしてキャップを外したままエンジンをかけて覗いていると
細かい泡がぷくぷくと湧いてくる。 どうやらヘッドガスケットが抜けて、(シリンダーブロックとヘッドの
合わせ面を密着させているパッキン。 アルミや銅などを使用した板状の物でシリンダーやヘッドの
材質より柔らかく出来ているため合わせ面を締め付けると有る程度つぶれて漏れを防ぐのだが、
オーバーヒート等により極高温にさらされると変形、溶けて欠落することもある。 この様な状態を
ガスケットが抜けると言う) ウオーターハウジング(冷却水が通る水路、ヘッドやシリンダーブロック
に複雑に開けられている)にシリンダー内の圧縮圧が漏れて冷却水を水蒸気としておしだしてしまう
その証拠が先程のアブクだ。
だから一度ヘッドを下ろしてみましょうと言うことになったわけです。
水回りの修理とオイル下がりの修理が一緒に行えますからね。
はがしたヘッドガスケットを洗って診てみると案の定2番3番シリンダの間が、、、、!
(たいていこの部分、一番間隔が狭く、、、1000ccはもう少し広い。熱もこもりやすい)
アップで見てみるとウオーターラインの周辺が焼けてしまってシリンダートップ部分のパッキン部が
歪んでしまっているのが解ります。 これがシリンダー間の部分で切れてしまうと隣のシリンダーに
圧縮圧が逃げてしまいエンジン不調になります。
このエンジンの場合2番もしくは3番の圧縮圧がウオーターラインの方に逃げてラジエターの冷却水
を押し出していたようですね。
このガスケットの焼けは過去のオーバーヒート等によるものと思われます。 電動ファンの動きや
水温計の振れには常に注意を心がける必要がありますね。
話をオイル下がりの改修に移しますが、まず洗浄するにあたりバルブ回りを分解します
これが付いていたバルブステムシール 一本に一個 IN・EX 合計8個有ります。
すでにゴムの弾力は無く、オイルシールとは ほど遠い物体です。
各バルブもこの通り、ガソリンやオイルの酸化物、及びカーボンがモッコリ頑固に付着してます。
根気よ~く一つずつキズ等チェックしながら綺麗に落としていきます。
とま~こんな感じ!!
全てのバルブ及びヘッド側のバルブシートや各ポートも綺麗になったらバルブコンパウンドで
当たり面をすり合わせをしてその後、新しいバルブステムシールを組みつけます。
このとき少量のシリコンラバーグリスを塗っておくとバルブ組込みの時になじみが良くなります。
組込みが終わったらシリンダーブロックとヘッドの面をオイルストンで磨いて新品のガスケットを乗せ
ヘッドとプッシュロッド・ロッカー等を組みつけてオイル・クーラントを入れて作業終了。
エンジン始動!! 煙吐きも無くなり、冷却系もバッチリOKです。 また乗れますね
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